もゆが読む

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おとなになるってどんなこと? by 吉本ばなな

わたしはこどものころから早く家を出たかった。おとなになりたい、というよりは親から離れたかったのだと思う。やたら頭でっかちのませたガキだった。年の離れたきょうだいがいたからなのか、それとも何か憧れがあったからなのか。

ちゃんと両親に感謝できるようになったのは、15歳くらいの時だと思う。自分が1人で全く新しい環境へ飛び込んだことがわたしをおとなにしたのかもしれない。著者が病院へ行った時のように、親がしてくれることが当たり前だと思っていたことを自分で全部しなくてはならない。離れたほうがよく見えるというのは本当だと思った。

わたしの両親はベタベタしたところがない。最近親離れや子離れができないなんて話を耳にするが、そんなことは全くない家だった。「信じて任す」が母親の口癖で、もちろん口は出すが、反対したとしても最終的には自分で決めさせてくれた。わたしが強情で折れないと分かっていたからかもしれないが。今考えると、責任の取れないことはするなということだったんだろうと思う。しかし不安や心配は相当させただろうな。

年齢がある程度いってからは、もう自分の中で答えが出てから両親に相談、というよりは報告のような形だった気がする。人生の大事な場面では、自分しか頼れないというのがわたしの常に思うところだからだ。これが著者の考える自立につながるところがあると思う。親やきょうだいに相談せず、問題を自分で解決できるかどうか。

 

わたしが結婚したとき、これで親の役目は終わったなどと母親に言われたことを思い出した。一番大事なところは抑えていても、考え方がやっぱり昔風だと感じたりもした。それを押し付けてはこないのが彼女の良いところではある。結婚している = 一人前や落ち着いているなどと、人によってはよくわからん幻想を抱くのは面白いと思う。一人前になるってなんだろう?一人前っておとなと一緒なんだろうか。たとえば結婚で自分の何かが変わるものなんだろうか?苗字以外で。

人間は、小さい頃から実はそんなに変わらないものなのです。

確かに、生きていくと経験値は上がるけれど、根本の自分が劇的に変わることがあるとは思えない。だからいくら年を重ねても、人生で大きな出来事があってもわたしはわたしでしかないんだと思う。